「孤独なバッタが群れるとき」

「孤独なバッタが群れるとき」東海大学出版部:前野ウルド浩太郎



新書大賞2018を受賞した「バッタを倒しにアフリカへ」の前日譚。

一介の大学院生が少しずつ研究者として成長していく過程を描く、抱腹絶倒ビルドゥングスロマンであり、昆虫学の専門書とは思えないほど軽妙な筆致で描かれる、良質な科学入門書である。

しかしながら「バッタを倒しに~」以上の知的興奮が味わえるところは専門書の面目躍如たるところ。師匠の手を借りながらも次々と新発見を繰り返し、仮説を実験で裏付けしていくその手続きはとても鮮やかで、面白すぎる文章の裏に隠された著者の凄さをひしひしと感じるのだ。

昆虫に興味のない方や、今後科学分野に進みたいと考えている学生にぜひ読んでほしい一冊。ただいま海外武者修行中である著者の復帰が待たれる。 高崎立郎(ジュンク堂書店高松店 店長)

0件のコメント

最新記事

すべて表示